『キサラギ』ノベライズ

キサラギ (角川文庫)

キサラギ (角川文庫)

このノベライズ本自体は、映画を観た後に読む分には楽しめた。
一番興味深く読めたのは後書き。
映画「キサラギ」の企画・プロデューサーである野間清恵さんが、
映画化権を取得してからのことを少し書いている。
(当時は)新人の書いたオリジナル脚本を映画会社の上司は読んでもくれず、
もっと儲かるのをやれ、と言われ会社を飛び出した(!!!)そうだ。
すごすぎる。
確かに小説やマンガの映画化、テレビドラマの映画化が氾濫する中、
新人脚本家のオリジナルの映画脚本というのはリスクが高い。


野間さんの情熱がこの映画を成り立たせたんだな、と心底思えた。
映画は監督に、最近は監督に次いで脚本家にスポットが当たることが多いけど、
正に『集団製作』だなと思った。